「ゴースト・イン・ザ・シェル」が爆死した理由
ゴースト・イン・ザ・シェルを観てきました。
@ゴースト・イン・ザ・シェル
結論から言うと、イマイチでした。
ネットの評判を確認したところ、やはり大半の人もイマイチと言っていました。
実際のところ、配給元のパラマウント映画も商業的に大コケだということを認めているようです。
今日は、その理由を私なりに分析してみたいと思います。
目次
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そもそも攻殻機動隊とは
以下はWikipediaより引用
『攻殻機動隊』(こうかくきどうたい、英語タイトル:GHOST IN THE SHELL)は、士郎正宗による漫画作品。ジャンルとしてはSF(パラレルワールド含む)に属する。
この作品を原作とする劇場用アニメ映画が1995年に公開され、またテレビアニメ作品が2002年に公開された。士郎正宗の原作版・押井守の映画版・神山健治の『S.A.C.』・黄瀬和哉と冲方丁の『ARISE』では、時代設定や主人公草薙素子のキャラクター設定、ストーリーを始め多くの相違点があり、それぞれが原作を核とした別作品といえる。その他、小説、ゲームなどの派生作品が展開されている。
(Wikipediaより引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/攻殻機動隊)
攻殻機動隊はSFです。
漫画が起源で、これまでに劇場版アニメ、テレビアニメ、など様々な作品が作られました。(パチンコやオンラインゲームにもなっています。)
そして、それらの世界はパラレルワールドで作品としてのつながりはありません。そもそも作者が違います。なので、微妙に設定も異なっていたりします。
物語の完成度の高さから多くのファンがいます。私もその1人で、イノセントとARISE以外は全て観ています。
ちなみに、私が最も好きなのは、ダントツでテレビ版です。
@攻殻機動隊(テレビ版)
ストーリーが素晴らしく、各々のキャラクターの個性が魅力的です。
そんなファンが多い作品が・・・
ついに満を持して、ハリウッドで実写化されたと言うわけです!
上映前の期待値の高さ
上映前の期待値はとても高かったように思います。ネットの書き込みをチェックしていて、そのように感じました。
私自身も期待していました。
また、出演者でもあるビートたけしも、試写会でこう明言していました。
@試写会
久々にハリウッド映画に俳優として出演したビートたけしは「実写版は原作コミックやアニメのファンから文句を言われがちだが、今回は実写版で最初に成功した例ではないか。唯一の失敗は(自分が演じた)荒巻じゃないかという噂もあるが、それぐらい見事な作品と自分は思っている」と自信をのぞかせた。
(引用:http://style.nikkei.com/article/DGXMZO14159520W7A310C1000000?channel=DF280120166618)
ちなみに、ビートたけしの役は荒巻大輔という草薙素子の上司です。
@荒巻部長役のビートたけし
@アニメ版の荒巻大輔
私はこの配役を聞いたとき、「悪くないのでは?」と思いました。
貫禄があって良いのではないか、と思ったからです。
商業的に大爆死
そんな期待値が高い状態で上映が始まった映画ですが・・・
結果は、大コケでしたwwww
全米では、週末3日間の売り上げをトータルしたオープニング成績として約1,900万ドルしか稼ぐことができず、興業的に惨敗を喫したようです。
配給元のパラマウント映画も失敗を認め、原因を分析したコメントを発表したようです。
以下は責任者のカイル・デイビーズ氏のコメントです。
カイル・デイビーズ氏「私たちは国内での興行の結果が、より良いものであることを望んでいましたが、私が思うに、キャスティングに関して話題にされたことが、レビューに強く影響を与えてしまいました…。」
カイル・デイビーズ氏「日本のアニメ映画が下敷きという時点からして、オタク・ファンの方々にとっては、とても重要な作品なんです。ですから、その原作に対して敬意を払うということと、大衆に向けて映画を作るということの間でバランスをとることに常に努めることになります。それは挑戦的なことなのですが、明らかにレビューは助けにはなりませんでした…。」
(引用:https://ciamovienews.blogspot.jp/2017/04/ghost-in-shell_6.html)
私が思う失敗した理由
以下は私なりの分析です。失敗した理由はとても簡単だと思っています。
何もかもが中途半端で、誰も得をしない映画になってしまったからです。
日本人の主人公に白人(スカーレット・ヨハンソン)を配役したからだ!と言う人もいますが、それが理由ではないと思っています。
この映画を観る人は2通りに分けられます。「攻殻機動隊ファン」と「映画で初めて観る人」です。
攻殻機動隊ファンがこの映画を観ると、物足りなさを感じるのだと思います。実際、私がそうでした。
もっと深くまで掘り下げて良いのに!!と観ながらずっと思っていましたw
逆に、映画で初めて攻殻機動隊を観る人にとっては、内容が難しくて理解できなかったのではないかと思います。
なぜ、このような結果になってしまったのかと言うと、それは攻殻機動隊シリーズの特性にあるのだと思います。
このシリーズの魅力は、独特な世界観や作り込まれたストーリー、魅力的なキャラクターといった点です。
奥が深く、1度観ただけでは良さが分からないという人もたくさんいます。
実写映画として、攻殻機動隊の雰囲気を作りすぎると、初めて観る人にとっては、難しい内容になってしまいます。しかし、それだとシリーズのファンには物足りないものになってしまいます。
今回の実写はその中間だったと思います。つまり、攻殻機動隊ファンにはもの足りず、初めて観る人にとっては訳のわからない映画だったということです。
誰も得をしない映画が作られてしまったということです。
点数
いつも通り、点数をつけたいと思います。
61点
です。
イマイチでした。
まとめ
攻殻機動隊は実写化には適さない作品なのかもしれません。
コアなファンだけに満足してもらえる映画を作ると、商業的に利益を上げることはできません。
かといって、万人受けする映画を作ってしまうと、ファンは満足しません。
難しいですね(^_^;)
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